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精心道オフィシャル・ニュースレター
「ピュア・ハート、シンプル・マインド」
Pure Heart, Simple Mind ®

第1巻、第1号 ; 2002年12月25日

『人生から学べること』
Learning From Life



【今号の内容】

1. ニュースレターの目的
2. はじめに
3. クオリティ・オブ・ライフ
4. 人生から学べること
5. プラクティス「古い記憶と新しい学び」
6. おすすめ書籍・CD
7. エンド・ノート
8. 関連リンク
9. 著作権、登録と解除



1. ニュースレターの目的

 このニュースレターは、思いやりと明快さをもって創造的に生きようとする人たちに向けて配信しています。ご感想・ご質問は下記のアドレス宛にお願いします。seishindo@seishindo.org
 
 まず最初に、ニュースレター「ピュア・ハート、シンプル・マインド」の基本前提からはじめよう。

a) 私たちの身体は高度に知性的であり、すばらしい直感と知恵の源である。自分たちの身体の上手な使い方を学ぼう。
b) 生きてゆくうえで遭遇するあらゆる困難な状況には、いろんな優れた解決が内包されている。深く耳を傾けることを学び、自分たちがもつ知識がごく限られたものであることを心に留め、勇気と創造性そして謙虚さを体現した生き方を見つけよう。
c) 個人どうしの心のつながりと、世界の人々が属するコミュニティへの思いやりと敬意の拡がりによって、“生命の網”(web of life) は編まれている。この生命の網は、インスピレーションや心の支え、そして生命にとって不可欠な資源を尽きることなく私たちに提供してくれている。
d) 一人の人間よりもはるかに大きな知性・神性がこの世界には存在する。それは誰もが近づくことができ、それぞれの個人に独自の方法で顕現する大いなる知性である。


 基本的にこのニュースレターでは、精心道の活動を支える理論と実践をとりあげゆく。さらに詳しい内容については、私たちのウェブサイトを参照してほしい。http://www.seishindo.org/


2. はじめに

 どんな人生を送るかは、自分たちが経験から引き出す学習に基づいている。それをこの第1号のニュースレターで探究しよう。じっさい自分自身のこととして、こんなふうに思うことはめずらしくない――「私のこれまでの人生はひどい試練ばかりだった。この苦しみと傷跡はそう簡単に癒さるものじゃない」。しかし、そういう思考をしている自分に気づくとき、たいていそれは自分が罠にはまっていることを意味している。
 というのも、まったく自然なこととして「X型の出来事や関係は、Y型の反応を導く」と信じ込んでいるからだ。「これをしたなら、きっとこうなってしまう」式の、ひとつのセットになった固定した見かたを基準にしているかぎり、たいていその結果は否定的なものになりがちだ。

 考えてみればもし何らかの方法で、ひとつの特定の状況から何か別のことを学びとったなら、明らかにもっと実りある人生になったことだろう。


3. クオリティ・オブ・ライフ

 アルコール症で苦闘している新しいクライエントが、私のセラピーを受けにやって来た。最初のセッションで、どんなふうにしてそれほど不健康で衰弱させられる人生を送るようになったのか、その細部をクライエントは私に語ってくれた。
「両親はふたりともアルコール症で、私はその両方から身体的に虐待を受けたんだ。次にどんなひどいことが起こるか分からない境遇で私は育った。自分が両親から学んだのは、アルコールによる高揚感で変形された状態の中に逃げ込むのが、苦悩や人生の不確定さを感じなくてすむベストな方法だってことだ」
 そんなクライエントの哀しい話を聞くうち、彼のようにひどい育て方をされてきた人ならば、暗い人生を送るようになってしまうのも無理もないことに思われた。

 そのクライエントと面談を始めてから1週間後のことだった。私は何かに導かれるように、インスピレーションに富んだ講演者によるディスカッションを聞くために商工会議所へ出かけていった。
 講演はビジネス界を対象にしていた。いかに人生を十全に生きることが可能か、困難な時期をどのようにうまく過ごせるのか。講演者の話は、確かにインスピレーションにあふれていた。話が終了したとき、すばらしいインスピレーションを受け取ったことを感謝したくて、私はその講演者を待っていた。

 自己紹介し、ありがとうを言った後、私は彼に訊いた。どうやってそのような模範的とも言える人生が送れるようになったのですか?と。彼はあたりを見渡し、ほかに誰も聞いていないことを確かめて、低い声でこう言った。「両親はふたりともアルコール症でね、私はその両方から身体的に虐待を受けたんだ。次にどんなひどいことが起こるか分からない境遇で私は育ったんだよ。自分が両親から習ったのは、アルコールによる高揚感で変形された状態の中に逃げ込むのは、苦悩や人生の不確定さを感じないためにとる最悪の方法だってこと。難しいけれども大切なレッスンを私は両親から学んだのさ。それは、最大限充足した人生を生きるために、私たちがもっているたったひとつのリアルなチャンスは‘今この瞬間にいる’ということだ」。


4. 人生から学べること

 熱意あふれる講演者が示してくれたのは、ほんとうにすばらしく体現されたスピリットである。人生の質は、私たちが遭遇する状況には依存していない。人生の質が依存しているのは、遭遇する状況から私たちが何を学習したか、なのだ。

 おそらく、この知恵の偉大な例は現在のネルソン・マンデラだろう。彼は大きな痛みと困難さを耐えぬいた。忍耐と苦しみは、何らかの方法によって、彼のたましいを慈悲と思いやりに導くように鍛えたのである。

 人生を十全に生きることを探究する道程において、「経験しているこの困難から自分が学べるものは何なのだろう? ほんとうに質の高い人生を送るために、明確に実際的に取り入れる価値のあるものは何なのだろう?」と、何度でもふり返ってじっくり考えるといい。少なくとも、次のような事実を楽しむことから始めることが可能だろう。それは、あらゆるひとつひとつの状況、出来事、関係それらすべてから私たちは幅広い学習を引き出すことができるという事実だ。自分がすでに学習したひとつのことがそこから学べる唯一のものだと信じてしまうとき、たいてい私たちは人生のただ中で行き詰まるのだから。


5. プラクティス「古い記憶と新しい学び」

 実行する前に、一度最後までこの説明をひととおり読んでほしい。

 ノートかメモとともに楽に座る。5〜6回 深く呼吸する。鼻を通して、吸って吐いて。自分が良い状態でいることを妨げ、損なう、有害な何らかの教えを身につけてしまった時のことを、少し時間をとって思い出そう。例えば、誰しも子どものときミルクをこぼしてしまったことがあるだろう。教師は「お前は何て不器用で扱いに困る子なのか」と叱責する。それ以来、あたかも教師の言ったことが正しかったかのように、ふるまう傾向をもつ自分になってしまうことがある。

 教えを身につけた出来事の様子を、コンパクトで簡素なフレーズにしてノートに書こう。例えば、「わたしは不器用で手をやかせる人間だ」。ノートをわきに置く。

 現在の、座っている自分に意識をもどして、自分の姿勢と感じているすべての感覚に注意関心を払う。息を吸って吐いている経験に気づいていよう。そのまま呼吸しながら、もう一度気になる出来事を呼びもどす。

 いまあなたは、呼吸のプロセスと出来事とその両方とともに、現在そこに座っている。そして、その呼び戻した出来事からあなたが今、新しく学びとることができる3つのことを、想像しはじめよう。
 ここで気をつけることは、問題となっているその状況の中で軽減または進化できるような、自分にとって得るものがあり、健康でいるために役にたつ肯定的な感覚を含んだ、3つの新しい学びをいまあなたは求めているということ。
 その新しい学びが「真実」かどうかは関係ない。ここでの眼目は、短時間のうちに自分を飾りつけることよりはむしろ、問題の状況の中にいながら同時に、進化や変化ができるとしたらそれは何なのかに自分の注意を向けつづけることである。
 すべての注意関心を挑戦的な課題に向けて保ちつづけることは重要だ。ミルクをこぼす出来事の場合、子どもの重荷になるような否定的な自己イメージを与えるのではなく、その状況の中で子どもの役にたつアドバイスをするとしたら、それはどんなものなのかに気持ちを向けよう。
 自分の呼吸に気持ちをむけ続ける。新しいアイデアをこしらえ上げようとするよりは、何かしらぽっかりと浮かんでくるのに任せよう。できたと思ったら、自己を支えるその新しい学びをノートに書く。

 ノートをわきに置く。椅子に座っている自分が感じるすべての感覚に注意関心を払っている状態に戻る。息を吸って吐いている経験に気づいていよう。そのまま呼吸しながら、もう一度気になる出来事を呼び戻す。

 呼吸のプロセスと出来事とその両方とともに、あなたは座っている。自分の新しい学びを、ゆっくりと目的をもった調子で明言する。ゆっくり吸い込んで、吐くと同時に話そう。1つの学んだことを言ったあと、次の学んだことを言う前に、2回いっぱいの呼吸をする(状況が許せば、はっきりした声で新しい学びを声に出すのが最適だ)。

 それぞれの学びを3回くり返す。ランダムな順でもいいし、一定の順でもかまわない。もし、新しい学びのフレーズを加えたくなったら、それも書こう。声に出し終わったら、何でもいいから心に浮かんだことを書いてみる。どんな感じがするかについて短い描写を書くのもいい。ときにより、最後のステップは自分でも思いがけないものになるかもしれない。だとすれば、このプロセスの中で何かほんとうにシンプルに学習できたのだろう。

 自分の新しい学びを心にとどめておこう。日々のなかでそれをマントラのように使うといい。もし自分が間抜けだと感じる傾向があるとしたら、人前に出るまえに、新しい学びをマントラのようにくり返す。そうすることで、自分の学びを日常のなかで体現することができる。これら全プロセスを通過するのに1週間かそれ以上かかるかもしれないが、それでいい。ただ、その中で自分に何が起こるかを見ていこう。

 以上の練習が何らかの理由で、思っていたより難しいようであれば、今ではなく、ずっと後で試してみるのもいい。何か新しいものを学ぶ過程にいるとき、いったん過去に学んで身につけたものを、なかなか手放せないこともある。


6. おすすめ書籍・CD

『禅とオートバイ修理技術―価値の探究』
ロバート・パーシグ [著] 五十嵐美克ほか[訳](めるくまーる社)
"Zen and the Art of Motorcycle Maintenance" by Robert Pirsig
 私にとって確実に探究の旅の出発点となった本である。曲がってうねって進む文体はときに息もつかせぬ面白さ。著者パーシグは「クオリティ」について語る。立ちあらわれるあらゆる瞬間において小さなディテールすべてに注意関心を払うこと。フラストレーションがもつ力。顔に吹き付ける風に感じるフリーダムの経験。そして読者の身体じゅうを駆けまわるオートバイ・エンジン。他にもいっぱい――とにかく素晴らしい哲学書だ。60年代、70年代のリアル・タイムに読みそこねた人にも是非おすすめ!

"Circlesongs" by Bobby McFerrin
 精心道ワークショップで音楽を使いだしたのがまさにこのアルバムだった。CDを私に紹介してくれたのはマルレーンとパトリックの2人。ベルギーでの最初の週末ワークショップでは他の曲も織りまぜながら、とくに1番と4番の曲を何度も何度も繰り返しかけた。ちょうどCDタイトル「サークルソングス」そのままに。頭とこころが共に満たされてゆくアルバムである。


7. エンド・ノート

 あなたからのメール歓迎します。
a) 記事に関する質問やコメント
b) プラクティスをやってみた感想や経験談
c) 精心道コミュニティにふさわしい書籍/音楽/サービス/製品など。それについての短い紹介文をつけてください。お名前を載せてもよいか知らせてください。情報は大切に取り扱います。
seishindo@seishindo.org

 ワークショップ「東京クラス」のスケジュールは、下記のページでご確認ください。www.seishindo.org/japanese/tokyo.html


8. 関連リンク

Check her site out at www.mollygordon.com - Live on Purpose and Prosper
 友人で仕事仲間でもあるモリー・ゴードンのニュースレターは、最初の3年で読者数が1万人にのぼり、その彼女に触発されて私のニュースレターが生まれたのである。モリー・ゴードンはビジネスとマーケティングの分野で活躍している優秀なコーチだ。価値の高い情報が満載された彼女のサイトをぜひチェックしてほしい。


9. 著作権、登録と解除

 発行者の許可なく転載、複製はできません。一部を除き、当ニュースレター「ピュア・ハート、シンプル・マインド」のすべての内容は、チャーリー・バーデンホップが執筆、編集しています。
Charlie Badenhop © All rights reserved.

 ニュースレター(英文)の登録と解除は、下記のURLで受付けています。原則的に月2回の発行です。
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日本語訳:下尾崎 勉プロフィール

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