精心道オフィシャル・ニュースレター
「ピュア・ハート、シンプル・マインド」
Pure Heart, Simple Mind ®
第3巻, 第24号; 2005年12月31日
『光の海からの帰還』
Return From The Sea of Light
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【今回の内容】
1. ありがとうの言葉
2. 光の海からの帰還 |
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3. プラクティス「感謝する日」
4. 著作権、登録と解除 |
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1. ありがとうの言葉
1年の終わりが近づくと、いつも私は、この12ヵ月間で自分の成長を助けてくれたすべての人に感謝する時間をとるようにしている。とくに自分が望んでいたほどにはものごとがうまくいっていないように思えるとき、感謝する時間をもつことは展望をもって生きてゆくうえでとても大切だから。
実際、私にとって今年は予想外の年だった。もともと自分がもっていた期待や望みとは違った形で、たくさんの素晴らしいことがあり、今年起こった“すべてのこと”にありがとうって言いたい気持ちだ。
“ありがとう”を言うことに関して今年気づいた重要なことは、よくしてくれた人に対して確かに感謝の気持ちがあるにも関わらず、どういうわけか私は身近な人たちに感謝することに難しさを感じてしまうのだ。そんなふうに感じたことってない? 私の場合はときどき“感謝を伝えるほどじゃない”と思うことで、何も言わないことの後ろめたさや気まずさから逃げる自分がいる。私たちがどんなふうに自分の気持ちとは正反対の表現をすることがあるかに気づきそれを理解することは、興味深い学びになりうる。身近な人たちへの丁寧な思いやりをもち続けるために、そんな自分自身を知ることは私にとって重要なレッスンなのだと思う。
ドロシー、イネッサ、マルレーン、リサ、ドリュー、ウェンディ、パトリック、ダニエル、コニー、ダイアン、トニー、ツトムたちみんなに、そして私と精心道の運営を支えてくれたすべての人に感謝を捧げたい。みんなの思いやりある支援なくしては、ワークショップをはじめとするいろんな活動がたちどころに出来なくなるのみならず、私個人の人生も満足とはほど遠いものになっていただろう。
さらにこのニュースレター「ピュア・ハート、シンプル・マインド」の読者のみなさん、なかでもこの1年間にニュースレターを高く評価するメールを送ってくれた方々に感謝します。ほんとうです! みなさんからの言葉がどれほど励みになっているか!
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最近届けられた、私の胸に響いた感想を次に紹介しよう。この1年を通して読者からいただいた多くの素晴らしい言葉を象徴している内容だと思う。
「チャーリーさん、ニュースレターの何が有り難いかといえば、始めから終りまで、実社会ですぐに活かせる内容だということ。詭弁ではなくリアルだから。行間には哲学が詰まっているけれど、ちゃんと実際に使える具体的な例が示されている。それは、無関係の誰かさんの観察ではなく、卓越した見地から描かれた絵のようなもの。その絵の中に自分の姿を見ることで、自分を取り囲むリアリティに気づくことができる。僕の心眼をとらえたニュースレターが示す概念は、僕のヴィジョンと組み合わさることで確かなリアリティをもちはじめる。あなたが書くものには、そんなふうに読む人との間に素晴らしいシナジー(相乗効果)を生み出す力があるんです」
――ゴードン・ジョリーより
(ゴードンは、かなり前から精心道を支援してくれている友人。長い間、東京で活躍している優秀なビジネス・コンサルタント)
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そして最後にもうひとつ、仲間から届いたとても感慨深い言葉をどうしても書いておきたい。
私の友人であり生徒でもあるツトムが送ってくれたものだ。
何年も続いていた視力の低下を改善するために、彼は最近、両眼の手術を受けた。いつもものを書くことが大好きな彼は、普段と同じように自分の体験をノートに書き綴っていたのだと思う。そして退院したあと、以前と同じように私にメールを送ってくれた。なんとも彼らしい詩的な言葉で。
そして私との共同作業を経て、次に紹介する散文詩“光の海からの帰還”が生まれた。精心道の中心的概念であるマインドフルネス、すなわち「刻々と移り変わる今ここでの経験に開かれた注意関心をもって向き合う心の姿勢」が、とても的確に表現されている。ツトムから送られてきたメールを読みながら、またその英文の編集作業を手伝いながら、私はこの数年間、自分が彼といっしょに学び続けてきたことを誇りに思った。さらにはこの文章を何度も読みかえすうちに、日本と海外の両方の生徒から、かつて自分がもらった数々の祝福の言葉が、再び私の心の中に思い起こされもした。
生きることについて教えてくれたすべての人にありがとう! みなさんから学べることが何よりの私の助けになります、いま以上に思いやりのある人間に、そしてもっと良き師になるうえで。
2. 光の海からの帰還
"Return From The Sea of Light" <英語版はこちら>
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[作]
[編集]
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下尾崎 勉
チャーリー・バーデンホップ |
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数時間前までは思っていた
この手術はたいして時間もかからず、どうってことはないと
余裕でタカをくくっていたのだ
でもこの瞬間 ベッドに仰向けになり
手術用ライトの強烈な光が視界をいっぱいに満たしたとたん
だめだ
怖い
手足に力が入ったまま思考と呼吸がストップする
気づくと
怒りの津波にのみこまれていた
怒り、どうにも逃げる術(すべ)がないことへの
怒り、このひどい仕打ちへの
呪い、僕をここへやって来させたすべての人への
押しよせる怒りの中 深く落ちてゆく
眼の底に向けて強い光がどこまでも沈んでゆくように
ほとんど魂に届くほどに
“自分”が消えては戻ってくる
どのくらい経ったのだろう
たぶんそれは 意図せずにふたたび呼吸を始めたときのこと
視界から 怒りと怖れが去ってゆく
その後ろ姿を見た
気がした それは砂の上のひき潮の跡にも似た 薄れゆく影
心が生みだす情動は やって来ては消える
“自分”という感覚のように
心臓をモニターしつづける器械のリズムが耳に届く
それは僕のハートビート
“バブン、バボン、バブン、バボン”
くり返しくり返し 何度でも
聞こえてくるのは
僕のハートビート
静かな白い部屋ぜんたいを指揮するかのような
僕のハートビート
確かにここに“自分”がいる
ここで死んでみたって
きっとまた通常の世界に僕は戻るだろう
確実に 絶対に
どんな生命も死へと向かっている 僕もまた
そしてあらゆる死が やがて再び生へと向かうのだから
円をなして循環する流れがある
ちょうど息を吸ったなら また吐き出すように
何にも邪魔されることのない自由な呼吸の流れが
僕のスピリットに羽根を与え 僕は解放される
深い呼吸とともに 怖れと怒りを吸い込み
深い呼吸とともに 心の安らぎを吐き出す
そして僕はゆっくりと この安らぎの感覚を広げてゆく
静かな室内で 心を深く集中させている人たちへ
どんなときであれ
いまこの瞬間にいることができるなら
ハートと呼吸が奏でる内なる音楽を感じ取れるなら
僕は音楽そのもの
固まった筋肉は適度にゆるみ スピリットは高まり
怖れと怒りは 溶け出してゆく
あらゆる色の感情が織りなす 虹の中へ
自分が思っていたひどいことを避けようとするより
“いま”に目を向けつづければいい
いまこの瞬間はいつだってそんなにひどいわけじゃない
思考が作りあげた現実ってやつにくらべれば
これって、ボディ・ワークのセッションで
チャーリーさんに肩を押されているときと同じ
あまりにそれはこそばゆくて
筋肉がこわばって全身に力が入り
呼吸を完全にストップさせてしまう
しっかりとそして穏やかに肩を押す手が
僕と言葉によらないコミュニケーションを続けるうち
遅かれ早かれ
いつまでも力を入れ続けることはできなくなる
防御の姿勢で固まっていた身体が酸素を求めている
そうやって深い呼吸とともに 僕の身体と魂は
ただ ゆだねる
人間誰もがもつ希求のままに
触れられること 大切にされること 癒されること
すっかりよく見えるようになった僕はいま
優秀な執刀医とスタッフへの感謝でいっぱいだ
いまならよく分かる
周囲の世界を自分がどんなふうに見ていたか
それはすべて思考がつくり出した内なるヴィジョン
与えられた喜びを大事にしよう
きれいに見えるこの光景も 思考と情動の産物
僕が地上にいる つかの間だけ映し出される もうひとつの表象だとしても
かつて手術台の上で
光の海にのみ込まれた僕の前には いま
やさしさの海が広がっている
1) 感謝の日はまず最初に、これからの人生を開花させるためにとりうる最善の方法を自分は“分からない”と認めることから始めよう。もしあなたが16歳以上なら、この意味が分かるだろうし認めることもできるはず。最低限ここで理解してほしいのは、生きてゆくうえで起こるじつに多くのことが、自分の考えがおよぶ範囲を超えるものだってことだ。
2) 少し時間をとって、いままで起こった少なくとも1つの出来事について考えよう。当初は災難だと思っていたけれど、実際には大切なことを学んだ経験になったり、またはそれ以上に“あぁ良かった”と感じたこと。別の言い方をすれば、「最初そんなふうになるとは思っていなかった状況を思い出せ」ということ。それでも意味がつかめないようなら何号か前のニュースレターで紹介した、スキーロッジ行きのバスをのがしてしまった私の友人の話を思い出してもらいたい。彼が乗りそこねたそのバスの乗客全員が、雪崩によって命を落としたというあの話だ。
3) 次に一歩進めて、誰にとっても明白な次の言葉を受け止めよう。あなたは自分の運命を采配“できはしない”。この大切な真実を理解することは、きょう起こることすべてに“ありがとう”と感謝することの基盤となる。ここまできて上の2つのステップを終えたなら、これからの人生を開花させるためにとりうる最善の方法など分からないし、いま現在経験している状況は多くの場合、見た目どおりじゃないってことがおのずと認識されるだろう。
以上が今回のプラクティスの基本。
実際の日常の中でどうこのプラクティスをするかと言えば、仕事に行くために朝起きる。朝食に食べるつもりで1つだけとっておいた卵を落っことしてしまった。
さて、どんなリアクションをとるか?
「あぁ、ありがたい。自分の上に落とさなくて」
次に、あなたは家から駆け出すだろう。駅に向かって自転車をこいでいる途中で雨粒が落ちてきた。とうぜん傘なんて持ってない。
どんなリアクションをとる?
「あぁ、ありがたい。これからはもっと気をつけて準備すればいいって教えられた」
エトセトラ、エトセトラ。
すごくシンプル!
このプラクティスは、たんに都合のいい合理化をしたり負け惜しみを言うことじゃない。いまこの瞬間を、シンプルに真摯に受け止めることに眼目があるのだから。
一度やってみてほしい。肯定的な見方で自分の人生を眺め、開かれた心をもって生きるためにきっと役に立つだろう。
* * *
すべての人に祝福がありますように。
新しい年は、さらに深めていこう!
自分自身とのつながりを、そしてスピリットとのつながりを。
愛と尊敬をこめて
チャーリーより
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