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精心道プラクティス
「グレイスとパワー(天の恵みと力)の呼吸」
Breathing with Grace and Power
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大きく広がるような呼吸と、身体と感情の健全さとは互いにからみ合っている。呼吸は生命、呼吸は酸素が豊富な血液の流れ、呼吸は動き、呼吸は平静、呼吸は自由、を意味している。
闘争や不安や圧倒される状況下にあるとき、誰しも自分の呼吸を小さく浅く、制限してしまう傾向がある。それは自然な制限「ではない」のにもかかわらず、多くの人にとって、それがいわばデフォルト(初期設定)の習慣なのだ。
習慣のまさに本質は、自分が何をしているかに注意関心をはらわずにできてしまう行為である。いろいろなことを、考えなくてもできるように私たちはすぐになる。たいていの人はどうやるかわからずとも、自分の呼吸を小さく制限することを、「とてもうまく」習慣にしてしまっているのだ。
このプラクティスは、自分の呼吸のプロセスにもう一度目覚めるためのものだ。退行した呼吸の習慣を捨て、本来の呼吸を取り戻し、そうして再び「グレイスとパワーの呼吸」ができるようになる。
イメージを使って説明しよう。
椅子の背もたれを使わずに、背筋をのばして座る。
思い描こう。あなたの胴体がしなやかで液体と酸素を通す壁をもったひとつのシリンダー(円筒)である様子を。
自分の胴体=シリンダーは大木からのびたしっかりした太い枝に、細い弦で、つり下げられている。この弦はあなたの頭と首を揺らす。のどと口腔は大きく開きしなやかだ。枝から下がった頭、首、胴体、上半身ぜんたいが前後に揺れつづける。いっそうの落ち着いた呼吸とともに。
シリンダーの底には骨盤が位置しており、シリンダーのてっぺんは口蓋、口腔、鼻、唇だ。
このプラクティスでは、空気は鼻腔から入り、シリンダーを通りぬけ、口から流れ出てゆく。
息を吸うとき、空気の分子が泡のようになって骨盤の底に降りてゆく。いくつもの泡が底のあたりにたまっている。ちょうど水の泡で満たされゆく壺のようだ。壺が「まさにいっぱい」になったとき1〜2秒のあいだ動きをいったん停止する。そうしてから、分子の泡たちはシリンダーをぬけて口から出てゆく。
シリンダーの最上部に近いところの泡は、いちばん先に出てゆき、底のほうの泡は最後に出てゆく。シリンダーが「まさに空っぽ」になったとき、1〜2秒のあいだ動きをいったん停止する。そうしてから再び吸い始める。空気は鼻腔から入り、シリンダーを通りぬけ、口から流れ出てゆく。
1. 吸う空気は、鼻腔から身体に入り、いちばん下にある骨盤まで行きつく。プラクティスの間じゅう、リラックスした状態でいよう。自分がやれる範囲のことをする。それ以上でも以下でもなく。
2. 自分のシリンダーがまさにいっぱいになったとき、リラックスしたまま1〜2秒いったん停止する。それから吐く空気を、のどと口を通して身体から出す。
3. 自分の鼻腔に響く「スゥゥゥ」という音を出して、ゆっくりと吸いこむ。この目的は、確かにゆっくり、そして途切れない呼吸をするためだ。
4. のどから「ハァァァ」という音を出して、ゆっくりと吐きだす。空気が口蓋にあたって、軽くはね返る。低く太い音がする。
5. リラックスしたまま、吸うときに20秒ほど、吐くときも20秒くらいの、吸気と呼気のサイクルを築く。
「グレイスとパワーの呼吸」は最低でも5分、できれば10分ほど続けよう。このプラクティスはとてもシンプルであると同時に、深い経験にもなる。プロセスを通じて自分を発見し、呼吸のしかたに再び目覚め、退行した呼吸の習慣ではなく、本来の自分の呼吸を取り戻そう。時間が経ってからでもいつでも自分がしたいときに「グレイスとパワー」を呼吸しよう。
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